(自死についてなどの内容なのでトラウマなどがある方は回れ右)
最近ハマっているドラマがあるのだが(会話の内容でバレバレ)
最初は何となく録画して何となく見ていたんだけれど1回真剣に見入ったら1話1話を毎日見てしまうくらいにハマっている。
何でそんなにいいの?と聞かれると言葉では上手く言えないのだけれど見ていて、見た後に時には泣くし、時には「このシーン100回見たいくらいほっこりするな」と思う。
そして劇中で毎回心に染みる言葉をレンタルさんがサラッと言うんだが
ある回で
「レンタルさんはご兄弟はいらっしゃるんですか?」
という質問に
「姉がいます。姉は就職活動とか色々ずいぶん苦労したことが心の負担になって自ら命を絶ちました。姉は自分の能力を社会的評価軸に当てはめて過小評価をしてしまっていたのかもしれないけれど、僕にとって姉はただ存在しているだけで価値があった」
と答えた。
きっとこれを打てるのはある程度をもう受け入れたから何だと思うけど決してその頃の気持ちを忘れてはいない、そんな文体に見えた。
そして自死してしまった側と自死されて残された遺族側の両方の思いがこの一言に表されていると思った。
社会の中での自分の価値を見出すために頑張る、きっと過半数はそんな風に生きているだろう。それが社会人。
でもその「社会での評価」がどんどん低くなっていくと自分という人間の価値みたいなものが無くなっていく。それすら悪化していくと人として「生きていく事」に対して恐怖すら覚えてくる。
きっとレンタルさんはその時のお姉さんのことを助けてあげたかったんだろうなと思っていたんじゃないだろうか。
でももうそれは出来ない。
最後にレンタルさんの赤ちゃんの寝顔を見ながら
「いるだけで可愛い、みんなそうだといいのに」
という言葉に一番感銘を受けた。
と言ってもいるだけでいいってなかなか難しい。現にもし自分がいてくれるだけでいいんだよって言われたとしても毎日ただ無駄に息をしてただただ怠くて食器も洗えない、荷物も開けられない、惣菜すら温められない。そんな毎日を過ごしていて一体自分は何のために生きてるんだろうと思わずにはいられない。
でも矛盾している。ただの綺麗事だろう。けれど今、自死を考えている人に言ってあげたい。
「あなたはただ存在しているだけで価値があるんだよ」と。