ロングスカートに潜む恐怖

私はほぼほぼと言っていいくらい着てる服はゴムの入ったゆるいパンツかロングスカートだ。何故ならばロングスカートなら足をほぼ全部隠せるからという理由と単純にゴム入りはお腹周りが楽だから。

毎度お世話になっているしまむらさんがそれを後押しするかの如くいつもゴム入りのロングスカートやらゆるいパンツを発売してくれるから当たり前にうちのクローゼットはそればかりになる。

 

しかしその隠している足の現実をまざまざと思い知らされる瞬間がある。それは「スキニーパンツ」を試着する時である。

ご存知の通りスキニーパンツは足にぴったりとくっつきそのラインがくっきりと出るパンツである。

 

先日某ユニク◯でこのスキニーパンツは本当に動きやすいと数年前母親に言われていたものが安くなっていたので軽い気持ちで試着でもしてみるかとお店に行き、サイズを選んだ。1年前に履けていたサイズのものと今まで一度も足を踏み入れたことのない2サイズ上のものも一応持って試着室に入り、まず1年前の自分の中ではジャストサイズだと思っていたパンツを履いてみた。

……入らない。

まずふくらはぎの段階で通らない。半ば無理やりふくらはぎゾーンをくぐらせて太ももゾーンに向かった。

……入らない。

太ももゾーンはもうどう足掻いても進まない。多分これ以上無理矢理履こうとしたら破けるんじゃないかというくらいに進まない。

そして中途半端に太ももの途中まで履いている自分の足のラインを鏡で見て絶句した。

なんだこの大根より太い上に長さは短いボコボコなラインは。とにかくラインが汚い。とてもじゃないがこの状態で街を歩くのは罰ゲームレベルに辛い。辛すぎる。

 

そこで初めて自分がどれだけ太り、そして足もぶっとくなったのだという現実を突きつけられた。

 

ロングスカート、ゆったりパンツという甘い蜜を吸い続けていた私にはこの現実は結構ダメージが大きかった。そして初めての2サイズ上に挑戦してみた。

何とか入ったには入ったのだがやはり足のラインがみっともないというかだらしない。

モデルさんがスキニーパンツを履いて美しい足のラインを見せているのはそれだけの足の美しさ、すなわち常日頃努力を重ねているからの結果である。当たり前のことだけど改めて実感した。

そしてとてもじゃないけどやっと入ったサイズでも街は歩けないとわかりソッと売り場に戻してそそくさと店を後にした。

 

スキニーパンツは現実を見せてくれるムチであると学んだ。

どうやら私は下手したら永遠にゆるいゴムのロングスカートにお世話になることになりそうだ。というか少なくとも現時点ではそうなるしかない。

いつかスキニーパンツに許してもらえる日はやってくるのだろうか…