しょう害者雇用という弊害

私は一般での正社員としての就職を目指している。所謂"クローズ"での就労だ。

勿論出来ることなら自分のしょう害を理解してくれ、少しでも配慮などをしてくれる"オープン"就労の方が助かる。

それをしない、選択しないのには訳がある。

それは"賃金の差"である。

 

これはほぼ皆知っている、というか聞いたことがあると思うが一般雇用と障害者雇用では月給が全く違う。

 

"平成30年度の調査では、障害者別で最も平均賃金が高いのは身体障害者で215,000円、最も低いのは知的障害者で117,000円となっています。
厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」によると、一般労働者の賃金の月額は男性が337,600円、女性が247,500円となっており、障害者の賃金とは差があることがわかります。"

(引用元 https://challenge.persol-group.co.jp/lab/fundamental/recruit/recruit008/

 

例えば知的障害者であることをオープンにして女性が働いた場合117000円、一般雇用で働いた場合247500円、単純に差を計算すると130500円も違うのである。

自分で計算してあまりの違いに動揺して3回計算し直した位には違いすぎる。

 

しかしかかる家賃や生活費は変わらない。

 

例えば家賃が50000円のアパートに一人暮らししているとして

家賃 50000円

光熱費 8000〜9000円(ここは地域や会社によってまちまちなのであくまでも参考程度で)

携帯代 9000円(こちらも同じく)

食費  約20000円

これらの必要最低限の生活していくために必要なお金だけでも約87000円、そして勿論賃金がそのまま貰えるわけではない。手取りで貰えるのが約100000円と考えると自由に使えるお金は僅か10000円ちょっと。

このお金で洋服を買ったらそれで終わりでは?

このお金で友達とご飯に行ったらそれで終わりでは?

ここに130500円が足されたら大分変わってくる。大袈裟かもしれないが生活が変わる。

 

お給料が低い分病気に対する考慮などは手厚くはなる。

ただ当たり前にしょうがい者だって健常者と同じ1人の人間である。同じようにご飯を食べてお風呂に入って携帯を使う。

あるサイトでは

"しょうがい者の方は賃金だけでは生活が苦しい。そこで使うのは障害者年金や生活保護である。“

と記載があった。けれどもしょうがい者の方が全て障害者年金を貰えるわけではないし、生活保護は受給に至るには更にハードルが高い。

どちらも貰えない人はどうすればいいのか?

「手厚い配慮をするんだから自由なお金が少なくても文句を言わないでよ」

という声がわたしには聞こえる。

でも考えて欲しい。しょうがいを持つ当事者だって望んでそうなった訳ではないし配慮を申し訳ないと思っているかもしれない。

誰のせいでもないのだ。

だからこそ国は、企業は全ての人に平等な賃金を与えるべきである。

そもそも"一般"雇用と"しょうがい者"雇用という呼び方も個人的に好きではない。

仕事をするために会社が雇用するのはどんな人も同じである。"雇用者"というシンプルな言葉を使って欲しい。

 

今障害者年金や生活保護費は年々減額の道を歩んでいる。

今一度全日本人、いや、人間が平等に生きていく為の問題を真剣に改めていくべきであるとわたしは思う。