注意・これはあくまでも「私の主観の話」なので
「私は赤いりんごが好きだからみんなも好きだよね?」
ではなく
「私は赤いリンゴが好きなだけで周りにはそう思っていませんよ」
というニュアンスがご理解いただける方のみ読んでもらえた方が精神衛生的に良いと思います。
最近ハローワークの求人をよく見ているのだが
たまたま私が見た求人が’’年齢制限’’の欄に「35歳以下」という文字が記載されていることが数回あり、正直結構やられた。
まず一回目に見た求人はハローワークではない求人で所謂女性の体、容姿を売りにする業種で求人広告には’’30代から40代の方も全然需要はありますのでお気軽にご応募ください!’’との記載があり、面接だけでも言ってみようかな、と軽い気持ちで受けに行ってみた。
そして業務内容の話になった際に3つの分類でお給料や求められるスキルなどが記載された紙を見せて頂いた。
そこには
・1つ目→19歳〜35歳の子 時給2500〜3500円 お給料のレベル→高 求められるスキル→特に無し!元気があれば大丈夫☆
・2つ目→36歳〜50代 時給1500〜2000円 お給料のレベル→低 求められるスキル→トークテクニックと技術
と書かれていた。
見ていただければ一目瞭然だがどう考えても歳を増すほど様々な面において難しいのである。というか厳しい。
ここの求人には「副業レベルでも15万円全然いけます☆」と謳い文句が書かれていたのだがこれはつまり正式には「(20代〜30代前半なら)15万レベルでも全然いけます☆」という事である。
同じ1時間同じ内容のことをやっても36歳以上が貰える時給は半額以下なのである。
加えて20代〜30代前半の子は基本ニコニコしていれば1時間で2500円貰えるのに(もちろんニコニコしているだけの子なんて殆どいないだろうしそれなりの事は頑張ってやっているとは思っています)36歳になった途端トークを頭でフル回転で考えながらもパフォーマンスには差別化を図るため個々様々な工夫をして1時間を過ごして1500円を貰えるのだ。
しかもその説明の用紙には’’お客様からの重要率’’などといういらぬ項目も記載されており、もちろん一番お給料が高い若い子に対する需要率は80%なのに対し、36歳以上に対する需要は35という半分どころではない数値が記載されておりどれだけ世間の男が女性に対して若さを求めていることが改めてわかり当たり前ながら結構ダメージは大きかった。(勿論この数値が全女性に対するものではないです。熟女やそれ以上のお姉さまのお店も現にあるわけですから求めている人がいるのも紛れもない事実なのです)
また’’35’’までというのにも結構なパンチを食らった。たった1歳違うだけでこんなにも変わってしまうものなのか。
改めて自らの身体を売りにした業界で若さがどれだけ重要なのかが改めて感じた。
’’35’’の壁は勿論一般職にも結構あったりする。それが二回目に見た求人。
"未経験OK、無資格OK、学歴不問"
と書かれていて頑張って応募してみようかなと思った。しかし最後に書かれていた一言で応募は出来なかった。
それは
「※35歳以下の方でお願いします」
だった。
ダメ元で電話で年齢について聞いてみたところ「いやー流石に36以上で未経験の方は難しいですねぇ」
の一言で終わった。
考えてみれば高校を卒業して18.19歳、短大や大学を卒業したとしても20歳そこらで社会に出ている筈が結婚をした訳でも留学やら新たな道へ進むべく進学などもせずに10年以上一体何をしていたの?という疑問を持つのも当然といえば当然だ。
真っ当な理由がある人は仕方ないと思う。人には人の数だけ人生があるのだから。
しかし私には真っ当な理由が無い。
一番社会に出て勉強すべき時期に学校を辞め、やっと正社員として働き始めたかと思えば環境に馴染めずすぐに辞めてしまいパートやバイトを転々としているうちに30歳を遠に超え遂には引きこもりから仕事そのものが出来なくなっている。
これを面接官に何と取り繕って説明すれば良いのだろうか。
30手前までは自分なりに職歴なりを偽って面接に臨めていたが流石にブランクが10年を超えてしまうと"この仕事を◯年していたとして次の仕事は何年したことにすれば良いんだ?というか前職をかなり長く設定しないと計算が合わない…でも実際そこまで働いてないからこの業種の経験がかなりあると思われたら困る…"
となり、結果"無理矢理"が"無理"になり履歴書を書く事すら困難で応募ができないという悪循環に陥ってしまう。
一回目、二回目の求人といいきっと私は選り好みをしているのだろう。けれど選り好みをしてまでも働きたい業種が私にはある。人によってはもちろんそのような制限は無い業種だってあるのだからわがままを言わないでどんな求人も受け入れるべきだと言う意見もあるであろう。(というか年齢的にもこれをそろそろ受け入れなければいけないのだろう)だが私は選り好みをしたい。もう後悔したくない今だからこそやりたい仕事ををやってみたいのだ。
いや、やってみたい仕事をやってみるのに挑戦するのは今しかない、ラストチャンスでしかない。
…こんなだから年齢制限に引っかかってしまうのだろう。そこら辺は理解してます。
業種問わず応募して(言い方が悪いけど)特に興味のない仕事に就いて働くしかない日はどんどん近付いている。
訪問看護さんなどはそう言ったお話をすると
「まだまだ若いんだから大丈夫!焦る必要なんてないよ!!」と優しい言葉をかけてくれる。
包括センターの方の相談員の方も同じような言葉をかけて下さる。
私はそんな恵まれた環境下に今居させて貰っている。
ただ、そんな環境下にいるからこそ外部から入ってくる"現実"を突き付けられると
思いっきり右頬にパンチングマシーンで殴られる感覚になる。
福祉による支援をして下さる方々が普段パンチングマシンから私を守ってくださっているんだなとこういう時改めて思う。
だから本当に今支援してくださっている方々には本当に感謝している。
ただただ、36歳という今は一番若い。
でも同時に今が一番老けているのだ。
加齢は誰にも止められない。
だから私は今日も生き急いでいる。